Portage 2.0.51 released

Posted on 21 October 2004 by swift (翻訳: samantha)
gentoo

Gentoo PortageチームはPortage 2.0.51をリリースするという道の上で面白い旅しています。 変更点と新機能に付いての俗説は幾多のサークルで会話されていました。ですから議論はともかくとして、変更点と新機能のリストを提供します。

USEフラグ変更でのリビルド

PortageはUSEフラグの変更を反映したパッケージの自動emerge(とre-emerge)のサポートをします。この機能を使用するにはemerge–newuseオプションを付けてください。

Code listing .1: アプリケーションのUSEを認識させる
# emerge --newuse --update --deep world

初のGPG認証のサポート

どのGentooのパッケージもチェックサムとPortage内でパッケージに付随するファイル群のファイルサイズが書いてあるManifestファイルを持っています。 (digest-*は、パッケージがダウンロードしたソースファイルに対して同じことをするためのものです。誤解しないように。)

「Portageは最近のManifestファイルの中に含まれているGPG署名の認証をサポートします。 これはManifestファイルの厳密なGPGチェックを行えば、あなたが使っているrsyncミラーでハッカーが改竄しても、あなたのシステムにはほとんどダメージをあたえられない、ということです。 これはもちろん、ハッカーがGPG証明を無効にせずに変更することができないからです。

FEATURES変数にgpgを設定して置けば、ユーザは何も意識することなく扱えます。 他のFEATURES変数によって、Portageは”最小限の信用”(追加のFEATURES変数なしの場合)、”少しの信用”(strict)、GPGキーが署名されていることも要求される”完全な信用”(severe)と扱いが変わります。

Code listing .2: /etc/make.confでGPG認証を有効にする
FEATURES="gpg"                (For minimal checking, or...)
FEATURES="gpg strict"         (... For strict checking, or...)
FEATURES="gpg severe strict"  (... For severe checking)

FHS準拠

新しいPortageはいくつかファイルの再配置をします。

  • 仮想(virtual)ファイル(/var/cache/edb/virtuals)はもう使いません。現在は透過的に算出してます。
  • worldファイルは/var/cache/edbの代わりに/var/lib/portage/の下に配置されます。
  • /etc/portage/profile/virtualsユーザ設定のみの用途になります。

worldファイルの再配置とvirtualの動的なチェックのおかげで、Portageは現在FHSとの整合性がとれています。 例えば、/var/cache以下は消すことができるようになります。実際にcacheデータですし。

パッケージのコンパイル成功の確認

新しいebuildは、コンパイルプロセスが正しく終了したかどうかを検査するために、emerge後に走らせる用にいくつかのテストを定義できます。

Code listing .3: /etc/make.conf内でマージのテストを有効にする
FEATURES="maketest"

injectされたパッケージの扱いに関する改善

–injectは廃止予定です。 パッケージをinjectする場合は/etc/portage/profile/package.providedに(<category>/<name>-<version>)を代わりに使用して追加するべきです。 (訳注: Gentooでは、Portageに(実際のインストールは行わず)されているように見せかけることをinjectと呼んでいます。)

大規模のスピードアップ

よく聞かれる苦情は「Portageは遅い」ということです。ええ、そうですね。うちも結構がんばってるんですけどね(笑)。 依存性の計算時間は2.0.50の約33%になっています。

埋め込みシステムサポートの改善

autoconfigの機能を通じて、Portageはgnuconfigが提供するファイルを自動的にアップデートすることでuclibcベースのシステムで構築されたものを扱います。 これはあなた用にアプリケーションを自動的に構成してくれる機能のことではありませんよ!

Code listing .4: /etc/make.confでuclibcベースの構築を有効にする
FEATURES="autoconfig"

ロックの強化

Portageは現在ソフトウェア管理のさまざまな局面でlockfileを使用しています。 これで(フェッチやマージを含めて)正しく並列に動作するようになります。

Eye-candy(みてたのしいもの)

“candy”機能を有効にすると、Portageが新しくクールなスピナーになっていることに気付くことでしょう。

Code listing .5: coolなスピナーをゲット
FEATURES="candy"

もうmooから目が離せない。言いたいことはそれだけさ!

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